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TDK<6762>、高性能超音波3Dセンサ開発の米企業を買収

掲載日:2018年03月02日

TDK(本社:東京都港区、代表:代表取締役社長 石黒 成直)は、このほど高性能超音波3DセンサのパイオニアであるChirp Microsystems, Inc.(本社:カリフォルニア州バークレー、以下Chirp)の買収について両社にて合意し、同社をTDKの完全子会社とする買収契約を締結したと発表した。

Chirpは、現存のセンサに比べて小型、高精度で低消費電力を特長とする高性能の超音波センサを手掛けており、そのアプリケーションはAR(Augmented Reality、拡張現実)やVR(Virtual Reality、仮想現実)向けの他、スマートフォンなどのICT、自動車、産業機械向けと様々なアプリケーションへの拡がりが期待されている。
具体的には、AR、VR作動時の対象物との距離や、スマートフォン使用時の近接距離、さらに、自動車運転時の車体と障害物との距離センシング等、数センチから数メートルに渡って高精度なセンシングが可能となる。さらに、このセンサは、低消費電力で駆動し、かつ搭載する製品の小型化にも貢献出来ることから、お客様にとって非常に使い勝手の良い、優れたセンサソリューションの提供が可能となる。

今回、Chirpの超音波センサが新たに加わることにより、既にInvenSenseにて手掛けている指紋認証センサと合わせ、超音波センサソリューションの大幅な拡大が可能となる。

「TDKは、車載、モバイル、ヘルスケア、産業機器向けで採用されている多くのシステムのさらなる成長に貢献したいと考えています。我々のビジョンは、IoT等、重点市場をターゲットにモーション、音声、環境(圧力、温度、湿度)、超音波センサのリーディングソリューションプロバイダーになることです」とTDKの常務執行役員でセンサシステムズビジネスカンパニーのCEOである齋藤昇は言います。

「我々はTDKグループの一員になることに大きく期待しています。TDKグループとして超音波センサをともに手がけることで、事業のスピードや事業規模の面でも、今まで以上により多種多様な製品として展開できると考えています」とChirpのCEO、Michelle Kiangは述べています。

本買収を通じ、TDKはセンサ・アクチュエータ事業をさらに加速させ、特にセンサ事業については、圧力、温度、電流、および磁気センサに加え、様々な製品ラインアップを取りそろえたセンサソリューションを提供し、さらなる事業拡大をはかるとしている。

【Chirp Microsystems, Inc. について】
Chirp Microsystemsのミッションは、身の回りの製品に超音波センシングをもたらすことです。 カリフォルニア大学での先駆的な研究開発に基づき2013年に創立されたChirpの圧電MEMS超音波振動子は、マイクロスケールパッケージで長距離および低電力センシング機能を提供し、3次元空間における絶対位置を正確に認識できる。
Chirpの組み込みソフトウェアライブラリと組み合わせることで、これらのセンサはVR / AR、モバイル、ウェアラブル、ロボティクス、ドローンおよび占有検出でより良いユーザーエクスペリエンスを提供する。

(機械・金属製品製造のM&A)

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