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中堅企業とは?定義やM&A・投資の税制優遇を解説
更新日:2024年3月15日
監修者:伏江 亜矢(株式会社コーポレート・アドバイザーズM&A 企業提携第三部 部長)

経済産業省は産業競争力強化法の改正案で従業員2000人以下の企業を「中堅企業」と定義します。対象はおよそ9800社。新設される「中堅企業」の定義やM&A等における税制優遇について解説します。

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中堅企業とは?

経済産業省は産業競争力強化法の改正案で従業員2000人以下の企業を「中堅企業」と定義します。この中堅企業には、一部の上場企業を含む9800社が該当し、経済産業省は中堅企業を地域経済のけん引役としてみています。

中堅企業の重要性

国内経済、国内投資等への貢献

中堅企業は、海外拠点の事業を拡大しつつも、国内拠点での事業・投資も着実に拡大し、国内経済の成長に最も大きく貢献しています。他方、大企業は、この10年間で圧倒的に海外拠点での事業を拡大してきました。今後成長する中堅企業が、国内投資志向の成長戦略を描けるかどうかが、日本経済の持続的な成長に決定的に重要です。[1]

地域での賃金水準引き上げ

日本全体の賃上げを実現するには、従業者数・給与総額の伸び率が大企業を上回り、さらに地方に多く立地し、良質な雇用の提供者となっている中堅企業の果たす役割が大きいと考えられます。

中堅企業は一社あたりの従業者数も中小企業より大きく、成長投資等により規模拡大し賃上げすることは、取引先や周辺企業への波及も含め、地域の賃金水準の引き上げに貢献することに加え、良質な雇用を生む成長企業への経営資源の集約化など前向きな新陳代謝の受け皿としての役割も期待されます。[1]

[1] 令和6年度(2024年度)経済産業関係税制改正について

中堅企業を新たに定義した狙いとは?

経済産業省は、中堅企業等支援に関する今後の取組方針として次の通り掲げています。

①中堅企業は、地域経済の担い手として中核的な役割を果たすことが期待。加えて、良質な雇用拡大は、特に若い世代の所得を増やす観点から、若者の結婚・子育ての希望を高め、少子化対策にも貢献。
②このため、地域経済の底上げ及び良質な雇用の創出を担う中堅企業等の更なる成長促進のため、関係省庁において、今後、下記の取組方針に基づき施策を検討・実施する。

現在は、製造業の場合、従業員300人以下または資本金3億円以下の企業が中小企業に区分され、これ以外は大企業に区分されていました。このため新たに新設された中堅企業に該当する企業は、中小企業向けの支援を受けられず、中堅企業は地域経済のけん引役にもかかわらず、政策の空白地帯となっていました。

このため、経済産業省としては、地域経済の底上げ及び良質な雇用の創出を担う中堅企業等の更なる成長促進のため、関係省庁において、今後、下記の取組方針に基づき施策を検討・実施していく考えです。[2]

[2] 中堅企業等支援に関する今後の取組方針概要

産業競争力強化法の改正案/中堅企業の税制優遇の内容とは?

引用:令和6年度(2024年度)経済産業関係税制改正について

産業競争力強化法の改正案では、中堅企業向けの税制優遇枠を新設します。賃上げ促進税制(積極的に賃上げをした企業の法人税負担を軽くする税制)について、大企業は7%以上の賃上げが税制優遇の対象となりますが、中堅企業なら4%以上の賃上げで対象とします。

そのほか、積極的に設備投資やM&Aを行う企業にも税制優遇枠を設けます。具体的には、成長意欲のある中堅企業等によるグループ化を集中的に後押しするため、既存の準備金制度について、中堅企業を対象に追加し、複数回のM&Aを行う場合の積立率を最大100%に拡大するとともに、据置期間10年へと大幅に長期化します。[2]

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まとめ

産業競争力強化法の改正により、国内経済の成長に最も大きく貢献してきた中堅企業の更なる成長促進や中小企業へのM&Aによるグループ化等が後押しされることが期待されます。

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伏江亜矢
監修者:伏江亜矢
株式会社コーポレート・アドバイザーズM&A 企業提携第三部 部長
金融機関で法人営業を担当後、2012年にコーポレート・アドバイザーズ入社。M&Aの事前準備から、候補先のソーシング、企業価値評価、条件交渉、クロージングまで一気通貫した支援を行っている。 ヘルスケア・ライフサイエンス(医療・介護・メーカー・卸商社)、IT・ソフトウエア(Webサービス、システム開発)、人材サービス(派遣、警備、ビルメンテナンス)などのM&A支援経験が豊富。 M&A成功のために必要な情報をわかりやすく解説するコラムサイト「よくわかるM&A」の運営責任者。
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