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写真左:株式会社アリオス 創業者 林 茂德 様/写真右:代表取締役会長 松井 久弥 様
株式会社アリオスは、1969年の創業以来、半世紀以上にわたって、首都圏にて清掃・設備点検・工事等の実績を重ねてきました。この度、2021年9月21日に、香川県をはじめ西日本を中心に清掃・設備点検等、建物メンテナンス事業をおこなう株式会社あなぶきクリーンサービス(あはぶきハウジングループ)に、事業継続・発展を目的として、株式が譲渡されました。本インタビューでは、株式会社アリオス創業者の林 茂德様に、事業承継やM&Aの決断の背景などについてお話を伺いました。
M&A(株式譲渡)の検討をはじめたきっかけを教えて下さい。
ここ数年のあいだに、色々なM&A会社から連絡を頂いていましたが、私はもっぱら仕事人間で、元気なうちは引退せずに経営者として続けていこうと考えていたので、事業承継やM&Aについて、真剣に検討することはありませんでした。2年ほど前に、コーポレート・アドバイザーズM&Aさんから具体的な企業からのM&Aの提案があるということで連絡を受け、将来的な選択肢として話を聞くことにしました。それが、今回の相手先である あなぶきハウジンググループ様の具体的なM&A戦略に基づく提案でした。
あなぶきハウジンググループ様では、本社のある香川県と神奈川県川崎市にマンション管理業務を実体験できる「あなぶきPMアカデミー」という研修施設を持っています。また、グループ各社で連携してマンション管理やビルメンテナンス、工事業務を行っており、まさに私が長年したいと思っていたことを実現されている会社でした。
さらに、首都圏エリアで事業拡大を進められており、内製化のため、弊社が得意とする、清掃・設備点検等の実績と経験豊富なスタッフをもつ会社のM&Aを希望している、という明確な譲受ニーズがありました。
提案自体は魅力的でしたが、当時はまだまだ経営を続ける意欲もあったため、ひとまず話だけ聞いて、心の中で温めておくことにしました。
最初のご提案から2年後に連絡を頂きました。どのような心境の変化があったのでしょうか。
コロナ禍で当社の柱であったホテルの清掃業務や官公庁向けの工事業務の受注が大幅に減ってしまいました。当社には、ビルメンテナンスやマンション管理業務といった安定した取引基盤があり、単独でも事業継続は可能であるものの、今後も安定的に会社経営をしていくためには、強固な取引基盤をもつ大手グループに入ることも検討していくべきだと感じました。その時、2年ほど前にコーポレート・アドバイザーズM&Aさんに提案して頂いた、あなぶきハウジンググループ様の話を思い出し、「真剣に検討していきたい。」と連絡しました。
相手先を選ぶうえで、何を重要視されましたか。
①M&A戦略(M&Aの目的、想定シナジー、M&A後のプラン)がわかりやすいこと
コーポレート・アドバイザーズM&Aさんには、提案の初期段階から、あなぶきハウジンググループ様の明確なM&A戦略、目的、想定シナジー、M&A後のプラン案を整理して頂いたうえで、ご提案を頂きました。これにより、グループ入り後の事業の成長・発展のイメージを持つことができました。
また、自社の強みである、首都圏における清掃・設備点検等の半世紀にわたる実績と約100名いるスタッフの業務対応力大変評価していただきました。さらに、コロナ禍で生じた営業面の課題も、グループ入りすることで補完することができます。補完関係にある(シナジーがある)ということは、従業員や取引先の理解を得る上では、大変重要になりますし、条件面でもプラスとなります。そういった意味でも、まさに理想的な相手といえます。
②M&A実績が豊富で、受け入れ体制も整っていること
あなぶきハウジンググループ様は、M&Aの実績が豊富で、譲渡後の受け入れ体制が整っている点も安心材料になりました。私自身は年齢もあって譲渡と同時に代表取締役を退きましたが、後任には、交渉初期から関わって頂いた、信頼できる方に就任して頂きました。
これから事業承継・M&Aを検討される方へメッセージをお願いします。
事業承継・M&Aは、「誰に引き継ぐか?」が、もっとも重要だと思います。私の場合は、仲介役をお願いした株式会社コーポレート・アドバイザーズM&Aさんのアドバイスにより、複数回にわたって相手の経営幹部の方々との話し合いをおこないました。
話し合いを重ねることにより、お互いの会社の歩みや、現在の社風、経営方針などを理解することができるようになり、M&A後の相乗効果についても、具体的な話し合いをおこなうことができるようになりました。また、その過程の中で、私の後任として、当社の経営に参画してくれる幹部の方の人柄も十分に確認することができましたので、事業承継・M&Aの相手先として申し分ない相手であると確信し、最終的には譲渡することを決断しました。
私の確信は、事業承継・M&Aの実行後においても、「あなぶきハウジンググループを選んで本当によかった。」と思うほどに、間違いはありませんでした。ただ、今となって思えば、M&Aの実行前におこなった話し合いは、もっと腹を割って話したほうがよかったのではないかと、少し後悔しています。
コロナ禍では様々な制約を受けることとなりますが、これから事業承継・M&Aを検討されるオーナー社長の皆様には、譲渡の決断をおこなう前の話し合いは、十分過ぎるほどにおこなっていただきたいと思います。また、そういった要望を、仲介会社の担当者によく説明し、できるだけ多くの面談の機会を設けてもらい、相手先をよく知ったうえで交渉を進めていくことをおすすめします。
【本件担当アドバイザーのコメント】
本件は、買い手企業様のM&A戦略に基づき、想定シナジーが見込めるM&A潜在層である企業様にアプローチを行うことにより生み出されたM&Aの事例です。提案初期から明確なM&A戦略、想定シナジー等を整理したうえで、M&A潜在層の企業様にご提案活動をおこなうため、買い手企業にとっては、PMIを成功させやすく、売り手となるオーナー社長様にとっては、自社の価値を最大化でき、従業員や取引先にとっても納得のいく相手先とのM&Aが実現しやすくなります。結果として、ご両社の強みと経営課題を相互に補完できる、シナジーが見込めるM&Aとなったのではないか、と考えています。
本件担当アドバイザー:企業提携第二部 部長 木下 正康、企業提携第三部 部長 伏江 亜矢
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