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富士フイルム(所在地:東京都港区、代表:助野 健児)は、ペットの血液検査など、動物の検体検査受託サービスを国内で展開するモノリス(所在地:東京都調布市、代表:矢島 行雄)を買収し、平成28年8月1日より富士フイルムの100%子会社「富士フイルムモノリス株式会社」として新たにスタートさせると発表した。
これにより、富士フイルムは、動物向け検体検査受託サービス事業に参入する。
近年、日本では、栄養バランスが良いペットフードの普及や医療技術の向上により、ペットの平均寿命が延びている。
これに伴い、ホルモン異常など高齢化に起因する疾患や、糖尿病などの生活習慣病に罹患するペットが増加しており、病気が発症する前に体の異常を発見する「ペットの健康診断」の需要が高まっている。
特に、体内を循環する血液には疾患の兆候が早い段階で表れるため、血液検査は、ペットの健康状況をより早期に把握できる有効な手段と考えられている。
今回富士フイルムが買収したモノリス社は、動物病院や動物クリニックからの検体検査を受託するサービスを展開しており、同サービス市場で国内トップシェアを有する企業。
同社は、検体に細胞を用いる病理組織検査をはじめ、動物病院などに設置されている検査装置では対応できない検査にも対応が可能。また、検査繁忙期などに、大量の検査を処理することも可能。
一般的な検体検査では、検体の集荷から検査結果の通知までには約3日かかるが、モノリス社は全国10拠点に受託検査所を設けており、その検査ネットワークと検体集荷網を活かして、検体を採取した当日に集荷し、その日のうちに検査結果を連絡する迅速なサービスを提供して市場をリードしてきた。
全国の動物病院・クリニックの獣医師から、その迅速性と利便性が高く評価されている。
富士フイルムは、体外診断事業において、これまでに動物向けの体外診断機器・試薬を提供してきた。
今回の買収により、新たに動物向けの検体検査受託サービスにも取り組み、事業の領域を拡大する。
今後、モノリス社が培った獣医師とのネットワークを活かして、動物病院・クリニックから幅広く要望・意見を集め、新たな検査項目の探索・開発を行うなど、より臨床に役立つ検体検査の提供を行うとともに、富士フイルムの医療IT技術を活かして、検査を依頼した動物病院・動物クリニックにオンラインで検査結果をフィードバックしたり、検査の依頼主であるペットオーナーが過去からの検査履歴を自宅で閲覧できるシステムを構築するなど利便性が高いサービスの提供も目指す。
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